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「不老不死」若返るクラゲ、人気に
若返りを繰り返す不思議な生き物が、人気者になりつつある。

温帯から亜熱帯の海にいるベニクラゲ。多くの中高年が水族館でうらやましそうにながめる。魅力を広めようと自作の歌をCDにした研究者もいる。下村脩さんのノーベル化学賞で注目されたオワンクラゲに続いてブレークするか。

長崎ペンギン水族館(長崎市)で今月、ベニクラゲが初めて登場した。9月末に北海道の漁師が捕獲。透明の釣り鐘に赤い球が包まれているような形だ。1センチ弱の20匹が上下にゆらゆら動いている。

紹介文は「不老不死のクラゲ」とある。子どもはピンと来ないようだが、大人たちは足を止め、感慨深げに見つめる。長崎県佐世保市の女性(75)は「いいわね。うらやましい」と話した。初老の女性は「何度も人生を繰り返すって、大変そう」。

日本では全域の沿岸や浅い海に生息する。京都大の久保田信(しん)准教授(無脊椎動物学)によると、他のクラゲは死ぬと溶けるが、ベニクラゲは口や胃、生殖器官のある赤い部分が残る。その後、海中の栄養分を吸収して細い枝状の「ポリプ」を伸ばし、半透明の若い体を再び作り上げる。

驚異の特徴はこの十数年で明らかになった。通常の生物は細胞分裂のたびに染色体が少しずつ短くなる。これが「老化」とされる。しかし、ベニクラゲは染色体の長さを戻す能力があるのだという。

長崎ペンギン水族館の飼育員、幸塚(こうつか)久典さんは「永久に展示するつもりです」。

世界最多の約40種のクラゲを飼育する山形県鶴岡市立加茂水族館はいま、オワンクラゲ人気にわいている。でも、村上龍男館長は「ベニクラゲにも固定ファンは少なくない」。若返る様子を観察しようと、自宅で飼う人もいるという。

山口県下関市の海響館でも今月上旬から、ベニクラゲの展示を始めた。「不老不死と言うけれど、環境やえさなど条件を整えて飼育するのは難しい」と担当者は話す。

久保田准教授は「人類の夢である不老不死のメカニズムが隠されているかも。永遠の命を望んだ秦の始皇帝が生きていたら大喜びして研究に注目したはず」。
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【2008/10/27 00:00】 | サイエンス・文化・健康 |
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